▼寺田(学)委員
民主党の寺田です。
二十分の時間を使いまして、衛星放送の受動受信について質問したいと思います。
ことしで三年連続同じことを取り上げるということで、しつこいんですが、正直、きのうNHKの方から説明を受けましたが、全く解決するおつもりがないんじゃないかなと思えるほどの態度に私は見受けられました。
一番最初、三年前にいわば問題提起をして、当時の菅大臣が問題意識を持っていただいて、総務省の中でも検討していただきました。昨年質疑をしたときには、大西理事が、二十年度中にこの問題に対しての検討をしっかりと進めますという御答弁がありまして、きのうレクを受ける中でその検討結果が出てくると思いきや、いい解決方法がなかったので、今後ともこの問題は、問題としてはある程度認めるけれども、仕方がない問題なんです、逆に、寺田さん、何か解決策があるんですかということまで開き直られました。
この受動受信の問題、余りメジャーじゃないかもしれませんが、今まさしく質問がありましたけれども、地デジの進展によって、今、薄型テレビが主ですけれども、地デジに対応したテレビの中にはほぼ確実に衛星のチューナーが入っています。そして、集合住宅に入ると、地デジ対応とともに、まさしくアンテナの方もBSが映る、衛星放送が映るアンテナを共有電波として持っています。ですので、地デジの対応のためにテレビを買いかえたら、衛星が映ってしまうんです。
そうしたら、NHK側は、放送法にのっとって衛星契約、毎月九百円以上払えというふうに言ってしまう。みずからがその受信環境を求めなくとも、地デジのために対応したら、衛星放送を余分に払わなきゃいけないという状態が続いている。
そして、今のこの受動受信の問題点を、NHKの受信料の徴収の方々が悪用されているケースがたくさんあるというふうな報告を私は受けています。ちょっといろいろお話ししますけれども、押し売りないしは詐欺です。
押し売りのケースの一つですけれども、まず、テレビのリモコンを持ってきてくださいと言うんです、がちゃっとあけて。それで、テレビのリモコンがあると、ああ、ここにBSのボタンがありますね、あなた、映りますよ、払ってくださいということを言うそうです。ある程度お気持ちの強い方は、何だそんなことと言って断られる方もいるんでしょうけれども、いろいろ寄せられる話によると、物すごく高圧的に言われて、いや、町内会も全部払っているんだ、このマンション全体が払っているんだということを言われて、結局のところ契約してしまうというケースが、インターネット上でも私のところでも、たくさん議論されていますし、御報告を受けました。
実際、受動受信という形で、地デジのテレビに買いかえられて、アンテナ自体が共有電波でBSが映る環境になってしまった人は、まさしくこの受動受信の問題として払う払わないという話がありますけれども、そもそも映らないような環境にあるにもかかわらず、NHK側が、今この建物は衛星が映るような環境にアンテナ的にはなっているから払ってくれという話もあるんです。
まさしく最近の話ですけれども、二〇〇九年、ある方ですけれども、いきなり来て、おたくのテレビは薄型ですか、ブラウン管形式ですかと言うそうです。リモコンスイッチが一から十五までありますよね、皆さん、見た見ていないという押し問答になりますので、ボタンのある方は皆さんBSの契約をしていただくことになりますと。実際、この家の方はどうかといえば、BSを見ておりませんし、現に砂あらし状態で映りませんということを言ったら、NHKのその徴収員の方がかなり威圧的に、おたく様の地域は共同アンテナで、今はとめているので映らないようにしているが、映るようになってしまうので、見る見ないにかかわらず支払いをしなければならないというふうに言ってきて、かなり押し問答をしたあげく、帰り際に玄関先に置いてある置物をけって帰っていった、怖いと。一生懸命断ったからいいんでしょうけれども、やはり、この映らないにもかかわらず受信契約をさせるケースは多発していまして、詐欺ですよね。
引っ越しをしたらBS受信設備のあるマンションだった、ただ、テレビが旧型で、リモコンにはBSボタンがない。そうしたら、集金人が来まして、ここはBS受信ができるマンションですと。御本人としては、うちは見られないと思うんですけれどもと返答して、一たんはわかったと言って帰ってくれたそうです。ただ、半年たって別の集金人が来て、以前にも別の者が来たと思いますが、契約変更の確認がとれていません、何度も来る、これからも来ますよという口ぶりから、払わなければならないと思ってサインをしてしまった。実際のところ、どのボタンを押してもBSは当然映りません。詐欺ですよ、こんなのは。
一番ひどいのは、具体的に名前もつけられて寄せられているんですけれども、あるところにNHKの方がいらっしゃって、BS放送を契約してくださいと言ってきた。ただ、訪ねてきたところは当時不在だったみたいで、同じビルの上にある別世帯の、その方のお母さんのところに行って、お母さんを呼びつけて、下の階のおたくの娘さん世帯のBS契約をしてほしいと。七十八歳のお母さんだったそうですけれども、建物にアンテナがあるから衛星契約に変更しなければならないんです、娘さんの現在の契約が間違っているので正しく直しましょうと話して、それで結局、名義人でもないにもかかわらず代理で判こを押させて、その後、契約者本人への確認も一切ない。もちろん、契約者の住居には衛星放送を受信する機器はない。このことを激しくNHKに抗議したそうなんですけれども、まず、別世帯だとは思わなかった、同一世帯と判断して代筆してもらった契約だから有効なんだ、七十八歳の老人でも衛星設備が何であるか十分な理解ができているはずだから契約は有効だ、そういうことまで言っているわけですよ。
今後ますます、地デジの話が、時を追うごとにみんな買いかえよう、買いかえようという中で、BS放送をみずから見られる環境にしようと思わなくとも、勝手にBS放送が見られる環境はふえていくわけですよ。この問題を整理しない限り、押し売りなのか詐欺なのか、そういうことが横行することになるわけです。
今お話ししたのは、すべてここ一年、そしてことしの問題です。きのう部長に御説明いただきましたけれども、そんなことありますか、あるのならどこの局でやっているところでしょうか、教えてください、私どもが調査したときにはそういうのは一切ありませんでしたと言っているわけですよ。けれども、現にこういうようなことがインターネットの中で、困っていると寄せられているわけですね。
この受動受信の問題、三年目になりましたけれども、いいかげん解決していただきたいというふうに思います。解決できないのであれば、BS放送に関して、私はそういうようなつもりはないという方には受信料を払っていただかなくてもいいように、問題解決するまでは当然するべきだと思うんです。現場では、ある意味、押し売り、詐欺が横行しています。大臣、この問題にどう対処されますか。
▼鳩山国務大臣
今の、押し売りとか詐欺、実際には映らないのに取るなどというのは、もう言語道断でございますから、NHKも内部調査をよくして、きちんとやってほしいとは思いますね。
この受動受信の問題は、大変難しい問題がやはりあるんだろうとは思います。それは、うちの総務課長もさっき申しておりましたけれども、どこかから引っ越してきて公務員住宅に入ったら、受信料が九百四十五円高くなった、この公務員の住宅は全部BSが入るようになっているからといって、大してBSを見もしないのに取られるようになったと、総務課長ですら不満を言うわけですから、なかなか深刻な問題なんだろう。
私個人でいえば、私はテレビは余り見ないんですよ、基本的に。大体テレビを見る時間というのは、一日十分とか十五分しか見ない、まずBSを見ることはないです。ただ、うちのテレビは映ります。映りますから払わなければなりません。それはいいです。しかし、全く見たくない、見ようと思っていないところに、とにかく映ってしまうから払わなくちゃいけないというのが今の仕組みですよね。
だから、やはり根本的に考え直して、料金体系を工夫するとか、NHKさんも早く結論を出した方がいいと思いますね。
▼寺田(学)委員
大臣も御存じと思いますけれども、見る見ないの話じゃなくて、自分がその映像を受信できる環境にしたかしないかで、いわゆる受信料を払う義務が生まれるか、契約する義務が生まれるかどうかになるんです。だから、見ていないとかどうこうというのは、それは公共放送ですので全く別の問題です。
まさしく、NHKホームページとしても付加的料金と言っている、この付加的なサービスに関して押し売りがなされている。そして、地デジの進行によってある種誤解が生まれ、理解不足がある中で、御高齢の方及び気の弱い方が詐欺のような形で衛星料金を取られている。今後ますます増加しますよ、これは。
二十年度中にこの問題に対して検討を行うと理事はお話しされていましたけれども、長々と説明はいいですけれども、どのような結論に至ったのか、御答弁ください。
▼大西参考人
先ほど寺田委員の、営業活動に対しての指摘でありますけれども、昨年、リモコンを見せろというような活動をやっているのではないかという御質問がありました。
早速、各局に問い合わせてみましたけれども、親切丁寧に営業活動をやるということが当然でございますけれども、いきなりリモコンを持ってきて契約を迫るというような活動はなかったということであります。衛星放送の受信方法の説明としてあったかというふうに思いますけれども、具体的な事例を御指摘いただきましたので、さらに、営業を担当している委託契約収納員あるいはその営業の現場に訪問マナーの講習は徹底をさせていきたいと思いますし、引き続き指導を徹底させていきたいというふうに思います。
それから、昨年、二十年度中に検討するとお答えしましたけれども、御指摘のあった意図しない衛星放送の受信、いわゆる受動受信の場合の受信契約の取り扱いについては、NHKとしては真摯に検討をしてまいりました。衛星放送を地上波と一本化する、衛星放送をスクランブルにする、あるいは、先ほど委員の御指摘のありました、転居によって、環境の変化によって衛星契約が対象になったということを窓口でどのようにするのかということをさまざま検討してまいりましたけれども、不正受信、あるいはそういう有効な担保がなかなかとれないということであります。
二十一年度からの三カ年計画を策定する中で、受信料の値下げも含めて、衛星放送受信体系のあり方について議論を行ってまいりました。さらに、地上と衛星の一本化は困難だとしても、御負担をいただくということについては御理解いただきたいというふうに思います。
▼寺田(学)委員
総務委員を五年やっていまして、NHKには基本的には理解ある方だと思っていました、自分自身でも自覚はしていました。公共放送は必要だと思っています。ただ、今の御答弁を含め、きのうのレクの部長さんのお話を含め、公共放送は必要ですが、NHK自体に対しては非常に疑念を持っています。
今お話あったとおり、NHKが調査をしたら、リモコンを見せろというのはなかったと言っているわけですよ。実際に見せろと言われた人はいっぱいあるんですよ。これがNHKの調査の実態だろうし、自分たちに対する考え方、わきの甘さだと思います。わきの甘さというか、認識の甘さだと思います。
今、このテレビの放送が恐らく四時とか三時とか、そういう非常に、深夜というのか早朝というのかわからないけれども、ごらんになられている方の中で、そうだそうだ、私もそういうことをされたという方は必ずいると思います。2ちゃんねるの中でもこれは実況されているそうです。私も時々見ましたけれども、その2ちゃんねるの中でも、受動受信の問題で、変な契約をさせられたという方はいっぱいいると思います。
本当にNHK自体がこんな、リモコン見せろとか、詐欺のようなことをしていないと言うのであれば、今、テレビをごらんの皆様も、2ちゃんねるの中で書き込みをされている方々も、こんな事例があるんだということを国民的に問題視してしっかりNHKにぶつけない限り、わかってくれないんじゃないかなというふうに思います。
検討をされたという話をしましたけれども、実態調査とかもされたんですか。実際にNHKの衛星放送を受信契約されている方の中で、自分自身の意思とは関係なく契約をしてしまっているとか、そういう形になっている方がどれぐらいいるかどうかということを含めた上で恐らく検討はされていると思いますけれども、実態調査とかされているんでしょうか。いかがですか。
▼大西参考人
お答え申し上げます。
昨年、寺田委員の御指摘をいただきまして、全国の営業現場、約五千人近くの委託契約収納員がいるわけでありますけれども、具体的にそういう営業活動をしているかということを、全国に指示をいたしまして、七十六拠点全国の営業現場がありますけれども、個別にそこから事情聴取をしたところによると、そういうような営業活動はしていないという報告が上がっております。
以上でございます。
▼寺田(学)委員
では、これはどうですか。NHKの衛星放送を契約している方全員に対して、自分自身で能動的にBSが受信できる環境にした、ないしは勝手に受動受信という形でそういう環境になってしまった、そういう調査をされたらどうですか。理事、いかがですか、されないですか。
▼大西参考人
NHKでは、放送を受信できる設備がありましたら、受信契約をお届けいただくということになっております。なかなかお届けがいただけないということで、NHKが個別に御訪問申し上げて受信契約をお願いしているということでございますので、先ほど、もう一回実態調査をしたらどうかという話があったんですけれども、する考えはございません。
以上でございます。
▼寺田(学)委員
大臣、詐欺が行われているんですよ。映らないのに、映るでしょう、あなたの家にアンテナあるじゃないか、ここ、ケーブルテレビ入っているじゃないかと。自分のテレビはどこを見たってBS放送が映らないのに、あなた映るでしょうと。気の弱い人はサインしているんです。詐欺ですよ、こんなの。もう脅迫に近いですよね。それで、実態調査をしてみたらどうだと言うと、そんなことするつもりはありませんとNHKは言うんです。
大臣、これは私はちゃんと実態を解明するべきだと思いますよ。もちろん対応策を正式に決めるまでは時間がかかるのは仕方がないですけれども、まず実態がどうであるかを調べて、それまでの暫定的な措置として考える、そして最終的な結論を迎える、こういうことをしない限り、詐欺のような形で集めたお金の予算なんて認められるわけないじゃないですか。
大臣、実態調査を総務省としても検討されてはいかがですか。
▼鳩山国務大臣
NHKが日本で唯一の公共放送である、社会的責任は民放に比べてもはるかに重いというようなことは先ほど申し上げてまいりました。ただ、例えば収賄になるのは、みなし公務員というのでしょうか、役員だけというような話も先ほどございました。
NHKが公共放送として社会的な大きな責任を負っているという意味は、放送内容がよりすばらしいものでなければならないことというのも当然でございます。国際的に放送をして海外へ流していく、そういう責務を負っているということも大事です。ですが、それ以外にも、インサイダー取引ではないが、NHKのすべての職員が、やはり公共放送ゆえに、他の民間、一般よりは、より以上の倫理観というか規律というか、そういうものは求められると思うわけですね。
そういう中で、NHKからやってまいりましたといって、仮に詐欺があるとか押しつけがあるということであれば、これは単なる民間からやってきた話とは違って、より重い責任があるだろう、私はそういうふうに思うわけですから、調査ができるかできないかはまたよく検討しますが、NHKにはより高い倫理観とか規律とか、そういうものは求めたい。できる限りこうした情報についてまじめに、真摯に対応すべきだと私は思います。
▼寺田(学)委員
三点、具体的に提案しますけれども、実態調査、BS契約をしている方々に受動受信があるかどうかのアンケート、調査をしてください。その一点と、リモコンを見せろということはどのようなことがあってもしない。そしてもう一点、恐らく徴収の現場は、報酬体系みたいなのは出来高制になっていると思いますけれども、衛星に関しては出来高制をやめる。この三つぐらいを結論が出るまではするべきだと私は思います。
この三点に対して、いかがですか。
▼大西参考人
今の寺田委員の三点でございますけれども、受動受信であるかどうか、契約をする意思があるかどうかということではなくて、衛星放送が映るという状態であれば、現在の受信規約、放送法の中では、契約を求めるということでございます。
それから二点目は、先生のおっしゃるとおり、リモコンをいきなり見せろという営業活動については、再度徹底をさせていただきたいというふうに思います。先ほど委員のおっしゃっているように、自分が衛星を受信しているかどうかということがなかなかわからないという場合、衛星放送が映る受信機かどうかということについて親切丁寧な御説明を申し上げるということでございます。リモコンをいきなり見せろという営業活動は、先生の御指摘のとおり、再度調査をして、そのような活動はやめさせたい。やめさせたいというか、現状の調査の中ではそういう営業はやっていない。具体的な御事例がありましたので、対応していきたいというふうに思います。
それから、委託契約収納員のインセンティブといいますか、地上と全く同じような中で手数料というのが決まっておりますので、過度に衛星のインセンティブをつけるというようなことはございませんので、御報告を申し上げたいと思います。
以上でございます。
▼寺田(学)委員
時間になりましたので終わりますけれども、NHKのこの問題に対する真摯な対応というのは、きのうの部長のお話も今の答弁も含め、そして総務大臣の指導力も含めて、非常に薄いものだというのがわかりました。こういうNHK予算というのは認められないんじゃないかなということだけ最後に一言言って、終わりたいと思います。
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