202105月11日

【正義の省の恥ずべき現状】

現在、所属する法務委員会で入管法の質疑をしております。

入管法は、母国の紛争や迫害が理由で日本に難民申請をした方や、当初は労働者等として日本に迎え入れられたものの、あまりの劣悪な環境に耐えかねて、結果不法滞在となっている方など、事情を抱えた外国籍の方をどのように取り扱うかを定める法律です。
その入管法の改正案が審議されています。

現在、その改正案の是非を議論する大前提として、執行機関たる入管自体の信頼性が疑問視されています。

テレビでも報道がされておりますが、先日、入管施設に長期収容されていたスリランカ人女性が亡くなる事件が起きました。
その女性が亡くなる経緯に関し、法務省は「中間報告」をまとめるものの、その中間報告には外部の医師が「仮釈放(仮放免)して治療を受けさせたら良くなる」との重要な診察結果を記載しないなど、その客観性が強く疑われております。

改正案は、入管に多大な裁量権限を授ける法律であり、今回の事件のように入管の裁量によっては命を落とすことが起こりうる為、立法府の一員として徹底的な審議を求めております。
また、この改正案には「今後の検討」手続きに関し白紙部分が多く、その具体を審議の中で明らかにすることなくては、賛否を論じる段階にも至りません。
実際、既に2度ほど質疑に立ちましたが、用意している質問の10分の1も質疑できておりません。

それにも関わらず、与党は採決を求めているようですが、それは立法府としての自負を捨て去ることに等しく、法務省の下請けとなることを甘受する情けない意向です。

明日も質疑。
しかし、委員会として設定された質疑時間はわずか全体で一時間。
もはや、政府与党は何かを隠そうと急いでいるようにしか思えません。

Ministry Of Justice
法務省が正義の省であり続けるかどうかの分岐点と捉えています。

先日の質疑動画はこちらからご覧いただけます。
https://www.facebook.com/teratamanabu/videos/1118896565180791

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