202306月06日

【少年院へ】

法務委員会の理事業務として、沖縄の少年院、女子少年院を訪問してきました。
刑務所や入管施設は訪問経験がありますが、少年院は初めて。
2年前に少年法の改正案を審議した経験もあって非常に興味を持っておりました。

施設内では、入院している少年少女たちが生活する部屋や、学習のための施設を隈なく視察。
最近建てられた施設だけに、とても綺麗で機能的な施設となっておりました。

犯罪を犯したのに、このような施設でいいのかとの声もあるかもしれませんが、
未成年の犯罪は、荒んだ家庭環境に起因することが殆どで、だからこそ良質な環境で信用できる大人たちと触れ合って矯正教育を受けることが望ましいと思います。
実際、職員の方との座談会では、虐待経験のある子どもたちの話を多数伺いました。
人生の最初に大きな困難を経験した彼ら彼女らにとって、静かな安心できる暮らしの良さを実感として知ることが大切なのだと学びました。

私が関心を持ったのは、退院後の家庭との関係。
少年たちは、少年院で内省を繰り返し、落ち着いた施設でしっかりと更生を重ねていきますが、
その原因となった家庭環境は月日が流れても変わらないことはままあるようです。
少年たちが退院後も再び犯罪行為に手を染めぬよう、保護者らの環境改善も重要になってきます。
そこまでの責任を少年院自体が担うべきかどうかは議論があるかもしれませんが、それでも子どもたちの更生の過程の中で、初めて親と子が素直に向き合っていくこともあるそうです。

日帰りの沖縄でしたが、真剣に少年たちに向き合ってくださる現場の方から多くを学んだ訪問でした。

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